期待している人のための、続報。
件名:続・卓越大審議継続に関連して
東京大学
総長 藤井輝夫殿
医療経営管理士 見尾京子です。
これまで、貴学の公開情報を素に、医療経営管理の専門性に関連する部分をご報告申し上げました。
この度は、これまでとは異なる視点で申し上げます。
まず、ご存じの通り、コンプライアンス管理とリスク管理は、根本的に異なります。
端的に表現すると、コンプライアンス管理は『正しさの追求』です。
一方、リスク管理は「悪い出来事の防止や対処」です。
これらの区別を明確に認識した上で、貴学が確認すべき事項は『効率化・合理化の妥当性』である可能性を、当方は認識しています。
しかしながら、効率化・合理化に並行すべき取り組みについて、現時点では社会的な議論があまりに少なく、貴学での一連の検討にても触れられていない印象を受けます。
その取り組みとは、効率化・合理化によって損なわれてはならない『適正・専門性の担保』です。
要するに、効率的・合理化と適正・専門性には相対する性質があり、財務の問題によって前者に思考が偏ったり後者にかけるべき手間暇までも削減したりしていないか?とい
うことです。
また、貴学が日本社会を牽引する大学であるからこそ、効率化・合理化に伴う課題をどこよりも早く生じているのではないかと、当方は考えます。
つまり、財務等の課題を解決すべく、どこよりも早く効率化・合理化に取り組んでいるからこそ、新しい課題に直面されているのではないでしょうか。
さらに、教育・研究・医療の特殊性を加味すれば、民間型コンプライアンスの踏襲では不十分となりやすく、新しい仕組みを創る必要性がより高いように思います。
確かに、一時的に省いても大した影響を生じない事柄は、多少あると思います。
しかし、長期的に削減すると、問題を潜在化し重症化させたり二次的な損失を生んだり、削減した以上に大きなコストを要する事態に至らせる事柄もあります。
よって、効率化・合理化は、長期的かつ広範囲な観察をもって慎重に評価し、その後も観察と改善を継続しなければなりません。
しかも、効率化・合理化の徹底に加えて、持続可能性や多様性を尊重すると、強固なルールを作って厳罰化するよりも、状況に応じて柔軟に変化できるルールを構築すべき面
もあります。
この点は、リスク管理にも共通し、変化やリスクが高速化かつ多様化している昨今、ロバストネスよりレジリエンスこそ求められます。
繰り返しになりますが、コンプライアンス管理は『正しさの追求』です。
正しさは、絶えず変化し、個々によっても異なり、調和をもって成立するものです。
この正しさを、罰によって制するのは非常に困難と思うのですが、いかがでしょうか。
ただし、当方は、これまでに貴学で行われた効率化・合理化の内容を把握しておりません。
また、この点は公開情報に含まれていないように思います。
よって、現段階では、抜本的改善の可能性または対策不十分の懸念のひとつとしてお伝えするに留めるべきかと存じます。
ご参考まで。
近いうちに、大学病院改革ページにUPする、たぶん。
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